
伊勢丹でのバターサンドの販売を中止しました
ナショナルデパート秀島です。
ポップアップ出店期間内ですが伊勢丹でのバターサンドの販売を中止しました。想定を上回るお客様にご来店いただき、現場も大変だったようで申し訳ない思いです。単純に僕のせいです。ごめんなさい。
-経緯-
今回のポップアップは以前から予定されていたものではなく、新型コロナウィルスの影響で地方のメーカーさんが出店できないという状況になり、出店3日前に急遽ピンチヒッターとして要請されました。弊社はすでに完全EC化していてポップアップを出店しても赤字になるのですが、まあこれもお付き合いということで受けることにしました。
ECでのご注文分の初発ロットの発送日も近づいていましたが、平常通りの進捗であれば対応が可能という判断で出店の要請を受け入れましたが、しかしここで思いも寄らない事態が起きました。出店準備に丸一日かかってしまったのです。
商業施設や百貨店への出店は非常にめんどくさい手続きが多く、ひどいところだと、出店ごとにエクセルシート50枚以上の商品マスタデータ作成を求められます。そのテンプレートのエクセルファイルも魔改造されていてコピペできない、ひとマスずつ入力などの謎仕様になっていることが多く、データ作成だけで数日かかることもあります。
その他にも、現場の販売員スタッフの手配、商品の製造・発送の手配、アレルギー表示、一括表示、プライスカード作成、出店前日には備品の搬入と売場の設置、商品の納品と冷凍庫に収めるなどなどで丸1日以上を費やしました。これをワイフと二人だけでやるわけですからそれは無謀です。しかも要請から1日とか2日で。
これでECの初発ロットの製造日すらすべて削られてしまいました。おまえそんなことぐらい最初から分かってたことだろう、と言われる向きもあろうかと思いますが、全くそのとおり。これこそがADHD社長の為せる技。申し開きのしようもございません。
で、実際に製造に入ると、もっとこうした方が良いんじゃないか、ここは改良できるな、となる悪い癖が発症してガンガンにクオリティを追っていく事が多く、結果、徹夜続きでやってもあんまり数が作れない、という社会人として失格なことになります。
通常、ポップアップ店の1日の売上はECの1/10程度しかなく、今回も少し用意したら大丈夫だねという感覚でしたが、蓋を開けてみると多数のお客様にご来店いただいて、一部のお客様から死ぬほど怒られるという事態になり、もうやめてくれという指示が現場から出て販売中止という流れです。
ナショナルデパートはこれまで直営店、テナント出店、ポップアップなど様々な形態で販売をしてきました。最近はすべての店を閉めてECのみで販売するスタイルに切り替え、中でもカノーブルブランドはECのお客様に育てていただいたといっても過言ではないほどECネイティブなブランドとなっています。
カノーブルはこれまで数多くの商業施設や百貨店からプロパー出店のご依頼を頂いていましたがすべてお断りしてきました。ポップアップについても今後はもう引き受けないという路線で決まっていました。なぜなら、商業施設や百貨店では僕の作るものは売れないからです。
ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、ナショナルデパートというのは「おいしい」や「楽しい」や「食卓に笑顔を運ぶ」などの高尚なメッセージはありません。怖いもの見たさ、お化け屋敷、ホラー映画を楽しむように、食のドッキリみたいな感じの訳のわからないものばかりを作っています。
世の中にはたくさんの美味しいものがあふれかえっています。
そんな中で、1ヶ月2ヶ月と待って僕のつくる訳のわからないものを選んで頂いたECのお客様には感謝しかありません。
お待ちいただく上はいつもどおり完成度の高いものをお届けしようと思っています。これだけはいつもどおりしっかりやります。
本ECサイトでご注文されたお客様に少しでも早くお届け出来るようスタッフ一同頑張って参ります。
秀島

